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2013-03-18

インドネシア便り第40回 丸亀製麺がジャカルタに上陸

 さぬきうどんの日本最大チェーン店「丸亀製麺(本社神戸市)」のインドネシア第1号店が2月14日ジャカルタにオープンした。初日は予想の2倍の700人以上の客が本場さぬきのセルフうどんを体験し、サイドメニューのてんぷらも好評だった。インスタントラーメンの消費量が世界有数のインドネシアには麺好き多いため、「さぬきうどんブーム」が訪れる可能性も秘めている。

笑顔とお辞儀
 春節の飾り付けが残る西ジャカルタのショッピングモール「タマン・アングレック」の3階には、日本風の黒い瓦屋根と白壁の店舗に長い列ができていた。自分でお盆を手に取りうどんを注文し、レジまで進む数分間に、湯気の立つ大きな釜でうどんを茹でる職人、てんぷらを揚げるようすが間近に見える。多くのインドネシア人にとって珍しいうどん作りの厨房内を見るのは初めての体験だろう。店員はインドネシア人らしい笑顔と日本式のお辞儀でお客を迎えている。うどんを通して新しい日本の文化がジャカルタに上陸したことを実感できる店だ。

満員の店内


レジを過ぎると天かすやおろし生姜など薬味を自由に入れる場所がある。そこには他の店にはないチャベ(唐辛子)を小さく刻んだ容器も置かれている。ほぼすべてのお客さんが、白いうどんが隠れてしまうほど赤いチャベをたっぷり乗せていた。そして座席に運びテーブルに置いてある七味唐辛子を大量にふりかけ、赤く染まった出汁をすすっている人が多かった。
「辛くないですか」と質問したら、「サンバル(チリソース)は置いていないのですか」という答えが微笑みとともに返ってきた。うどんを超激辛にして食べる食文化に、私は強いカルチャーショックを受けた。味覚の落差に驚いたが、「麺がつるっとして美味しい」という感想に救われた。

チャベをかけたうどん チャベを切り刻む


「うどんの値段は高くない」
一番安いかけうどん・釜揚げうどん・ざるうどんが、税込みで3万3000ルピア(約320円)。日本での280円より少し高いが、「ショッピングモールにある他の料理と変わらない値段」という人が多かった。「ひとつ1万ルピア程度のてんぷらは安い」ともいう。この日、えび天の売り上げが他のてんぷらに比べダントツの一番人気だった。
うどんでは肉うどん(45万ルピア)の注文が他のうどんを大きく引き離していた。インドネシア人はこれまで日本の牛丼の肉に親しんでいるからかも知れない。
とはいえ、うどんとてんぷらを数個取れば日本で食べるうどんより値段が高くなる。「また食べに来たい」というお客さんが多いことは、ジャカルタでは美味しい料理にお金を掛ける人が増えてきたことを物語っている。
釜揚げうどん てんぷらもたっぷり


何が起こるかわかからない怖さ
 3年前にインドネシア進出を決めて以来、この日の開店を一番喜んでいるのは海外事業推進マネージャーの近藤肇さんだろう。インドネシア最大のピザチェーン「ピザハット」を運営する製粉会社のオーナーと合弁会社を設立し協力を仰いだ。うどんの生地を作る小麦粉はインドネシアとオーストラリア産を混ぜている。食材もインドネシアで調達することに努めた。豚肉は使わないが、一部の調味料にムスリムが嫌う豚のエキスが混じっていることが分かり使用を止めたという。うどんは国によりストライクゾーンが違うので、インドネシアでは細くて少し柔らかい麺が好まれる。美味しいうどんを作るには良質の水が大量に必要だ。その水を安定供給するのに日本では考えられないコストがかかったという。
 1月中旬にモスクワ店がオープンしたが、本当はジャカルタが先のはずだった。許可や工事の遅れで先を越されてしまった。オープンの当日を迎えても注文した食材の到着が遅れ、一部しか入荷してこなかった。ヒヤヒヤしながら初日の壁は何とか超えられたが、先は長くどんなトラブルに巻き込まれるか分からないので、まったく気が抜けない。それでも他の国に比べまじめで性格が明るく、楽しそうに働いているインドネシアの従業員に寄せる期待は大きいという。

うどんを世界中に
 30人ほどの従業員は高校を卒業したばかりの18歳から20歳代前半が多く、女性は頭にジルバッブを付けている。食べたことのなかった料理を暑い厨房の中で黙々と作り、空き時間に椅子や床や換気口を丁寧に磨くなど、店の隅々まで清潔に保つことの大切さを認識している。より美味しいうどんをお客さんに気持ち良く食べてもらいたいという気持ちが伝わってきて、私も胸が熱くなった。

てんぷらを揚げる女性 インドネシアのうどん職人

マネージャークラスの6人は日本で3週間の実地訓練を経験した。一人で何でもできるおばちゃんが少人数で店を切り盛りしている姿を見て驚いたという。
 現在、丸亀製麺は日本の全都道府県に680の店があり、2年半前にハワイで開店して以来、海外にも6ヵ国20店舗ある。粟田貴也社長の経営方針は、「成功とは日本人より現地の人に食べてもらうこと」という。
 「うどんはどんな国でも受け入れられる日本食。インドネシアで数十店開店できれば、次はイスラム圏への進出が目標。世界中の人にうどんを食べてもらいたい。」と近藤さんは話す。
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